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実績⑨ 組織開発【法律事務所・不動産販売・半導体関連等製造業・伝統工芸ものづくり企業】

弊社が長年フレーム&ワークモジュールメソドロジーⓇを活用して
企業の課題を改善・解決した事例をご紹介します

法律事務所における業務の見える化と、パラリーガルスタッフ育成による業務効率向上(2015年4月~2016年4月)

・導入前の課題
交通事故に特化した弁護士事務所。弁護士2名、パラリーガル6名の人員構成。独自のマーケティング戦略により多くの問合せや依頼があるが、 業務フローの見える化・モジュール化ができていないため、手戻りが多く、業務が途中でストップするなど、日々忙殺され残業も多い状況であった。また、パラリーガルの経験年数・スキルにもバラつきがあった。

・改善・改革案の具体策と実施
弁護士・パラリーガルの業務の見える化・モジュール化を行い、6名のパラリーガルのうち経験年数が長く、要領よくミスなく業務を行っている1名の手順およびナレッジをチェックリストにより可視化・共有化した。
これにより、各パラリーガルが属人的に行っていた業務のムリ・ムラ・ムダが削減され、手戻りが大幅に減少した。
また、業務のモジュール化により、1、難易度が低い業務モジュールを経験の浅い業務が担当し難易度が高い業務モジュールをベテランが担当する、あるいは、2、勤務時間の短い担当者には、集中力がなくとも切れ切れに行える業務をまかせる、3、すべての業務を理解させ育成したい正社員には、全モジュールを担当させるなど、キャリアのゴールイメージや勤務形態に応じて、フレキシブルな業務の配置が実現した。
また、現在CRMシステムに移行中であり、単純作業はRPAによよる効率化も予定されている。

不動産販売・賃貸・流通事業会社における、経験・雇用形態を超えた働き方改革(2016年12月~2017年9月)

・導入前の課題
設立およそ50年になる不動産関連事業会社。オーナーの保有する物件の管理運営販売等を手掛けており、長年1人のオーナーを担当するベテランスタッフから、産休明けの短時間勤務スタッフ、業務経験のない派遣スタッフ等が混在し、一人ひとりがどのような業務を日々どうこなしているかが見える化できていない状態。
営業・管理・工事部門の連携もできておらず、顧客毎に契約書や対応等の細かい部分が異なるため、担当者以外が手をつけられない状態であった。また、マネジメント者は、部下の業務が見える化できていないため、マネジメントも困難であった。

・改善・改革案の具体策と実施
問題意識を持つスタッフを、各部門から集い、担当者の半数60名が参加してプロジェクトをキックオフ。3部門で、一斉に見える化・モジュール化・チェックリスト化を実施した。これまでは疑問点が出る度に、担当者にたずねていたが、
①今まで社内にバラバラに散らばっていたノウハウを一目化でき、調査労力を削減、
②ノウハウ取得・共有を目的にした対面打合せを減らし、時短にもつながる、
③成功及び失敗事例が共有されることで、より精度の高い判断ができるようになる、
という成果が上がった。
特にチェックリストは、全員で作成するプロセスで、「単なる作業手順書ではなく、なぜそうするかという判断基準書であり、カンやコツといったナレッジの伝承書である」という認識が定着し、若手・ベテランともに、気づき、考える力が養われた。現在、SFA・RPAともに導入準備中である。

広島県備後エリアにおける半導体関連等製造業の「特許を生み出すプロセスの見える化」連続研修会(中国経済産業局・特許庁主催)(2017年8月~2017年11月)

・導入前の課題
知財や特許は企業にとって大きな収益をもたらすが、特許を生み出すための教育や、設計開発・知財部門内での情報の共有化は行われていない。また、このエリアでは企業内で特許を繰り返し生み出す人物の高齢化が進んでいた。ある特定の人物が中心に特許を生み出していると、その人物のリタイアとともに、特許開発が不可能になる可能性が高く、製造業は、特許なくしては将来展望が厳しい。

・改善・改革案の具体策と実施
特許につながる「技術開発の見える化」&「知財を生み出す人材育成」連続4回のセミナーを実施し、7社21名が合同研修の形式で、4か月にわたり4回の見える化・モジュール化のレクチャーとグループワークを実施した。
受講者のアンケートでは、「業務プロセスを見える化する効果」「業務をモジュール化する効果」について、全員が役だった~大変役立ったと回答し、「暗黙知の見える化の重要性に気づいた」「見えないものは解決できない」「細分化することで、もれが少なくなる」「頭の整理ができる」「要否判断ができる」「自身の思考が見えるようになった」「要素の見える化ができた」等という感想があがった。

伝統工芸の雛人形製造販売会社(2017年5月~2018年8月)

・導入前の課題
創業約10年、約20名の若手女性を中心に構成された中小企業。未経験者が多く、少ない人数で企画・製造・販売・人事総務等の間接部門業務まで含め担っている。
雛人形・五月人形は、繁忙期と閑散期の差が激しい。そのため、例えば、企画業務担当者が、企画の閑散期には、まったく異質な人事・採用部門をかけもちしている状態で混乱していた。
また、近年急激に売り上げが拡大し、それに伴い新しい業務が生まれる都度、仕事ができる優秀な人材に、新たな業務が発生して負荷がかかることになり疲弊していた。業務の全体や年間を通じた状況が、各部門担当者の間で共有できず、コミュニケーション不全・機能不全になっていた。また、人事制度を1年がかりで構築していたが、これらが業務と紐づいておらず、パフォーマンス等の測定不能な状態で、機能していなかった。

・改善・改革案の具体策と実施
スタッフ全員で、見える化・モジュール化プロジェクトをキックオフ。閑散期である5月より、業務の見える化・モジュール化・チェックリスト化を実施。
雛人形は、2年先の商品企画をするため、企画の遅れや告知の遅れ等全般に影響していたが、年間スケジュールを見える化することで全体の流れがわかり、各担当者が現時点で何を優先すべきかがわかるようになった。また、仕事マップを作成し、担当者毎の業務の偏りも見える化できた。
特筆すべきは、チェックリスト化により、祖母が人間国宝である男性経営者が持つ人形づくりの『暗黙知』が見える化できたことである。また、急速に業務が拡大して経営者と女性スタッフの間にコミュニケーション不全が起こっていたが、これらがチェックリストを通じて共有化し、空中戦となり終始がつかない話し合いではなく、チェックリストをもとに業務そのもののあり方を真摯に話合い、前向きな改善を進めることができた。